両立は難しい だけどやっぱり少しでも働く方が精神的安定となった
うちは主人が転勤族で、私は子供が小さい時から働きに出ていて、主人の転勤のたびに転職を繰り返しています。そして、働いている途中で発達障害と発覚したタイプです。ですので、専業主婦の期間は転勤前後の短い間だけです。
専業主婦の期間は子供とだけの会話(というより、返しがほとんどないのでスピーチ)となっていました。また、療育を受けていたとしても、私は「〇〇ちゃんのお母さん」で、子供中心です。私は人に相談をするタイプではないのですが、それでもこの環境はきつかったです。
働きに行っても、子供や先生との関係に変化はありませんが、仕事場での私の立ち位置が加わることで、客観的に見られる部分ができました。
労働中は自分自身を認めてもらえ、給料という対価が得られる
発達が気になる子を持つと、なかなか働くことが難しいと思います。
まず、そもそも子供から目を離して仕事に出かけることの不安は大きいです。他人に懐かず、目を離すとすぐに消えてしまう。偏食がひどくて対応してもらえるのか不安・・・。挙げたらキリがありません。
しかも、「早退します」「遅刻します」「休みます(しかも1週間以上になるかも)」と頻繁に言い出すことになりがちで、胃がねじ切れそうです。それでも、仕事の間は「〇〇ちゃんのお母さん」ではなく、自分自身で動き、評価され給料を得ることができて充実します。
たまたまの巡り合わせではありますが、自身である程度進捗を任される事務系の仕事に当たることが多かったです。
プロ意識を持った仕事 急な休みに備え上司と情報の共有を常に持つ
そこで私は、直属の上司にはまず、子供の状況を説明してきました。そして、仕事に対して責任は持つものの、いつ突然休むことになるのかわからないこと。何の仕事がどれほどの期間に迫って抱えているか内容一覧を作成して、常に情報の共有をお願いしていました。そして、前任者から口頭のみで引き継ぎを受けたもの、自分の代で初めて導入された業務については、都度都度書面でマニュアルを作成し、急な休みに備えました。また、数日早められる仕事については常に、数日早めに目処を立てていました。
そして、翌日には悪化しそうだと思う体調の時には、改めて明日は休むことになりそうだと、仕事の引き継ぎを行いました。
パパに朝の1時間、協力してもらえたら万々歳
どうしても休みが取れない時に子供が体調を崩した時は、15分程度だけでも出社し、引き継ぎを行ってから帰宅しました。そんな時には、やっぱりパパ頼みでした。子供の体調が悪い時の、朝の1時間だけでも見てもらえたら、実際に引き継ぎできたり、仕事に幅が広がります。
経済的に許されるなら、療育を受けるなど、幼い期間はできるだけ短時間勤務
それでもやっぱり難しい。療育センターやリハビリセンターなど、公的な療育や通級に通おうとすると、まず平日昼間で、保護者同伴が原則です。しかも、療育そのものは週1回程度かもしれませんが、PT、OT、STなどが加わると、週2〜3回、行くことになるかもしれません。
通級に参加していた頃、ほとんどがお母さんが連れてきており、肌感覚ではありますが、半数以上は専業主婦でした。参加していたクラスでは、年度ごとにクラス替えがあるものの、クラス6人中1〜2人が働きながらの参加でした(そのうち1人は私です)。もっとも、私自身はパートでしたが、もう一人はご主人の会社を手伝う自営業の方でしたので、実質私だけのような気がしました。たまにお父さんも見学に来るところもありましたが、療育担当がお父さんという子を見たことはありません。
厚生労働省の平成30年「厚生労働白書」等によると、専業主婦の世帯は約33%という結果ですので、明らかに世間と乖離があります。
発達障害の子を持つお母さんの就労率そのものは、実際はもうすこし多いのかもしれませんが、通級や療育に参加させようとすると、仕事を遅刻・早退などしなければなりません。療育や通級の空きも少ないですし、結局のところ、仕事をしながら療育を受けさせることを諦めている人もいるのかな、と思います。
諦めないためにも、休みを取りやすい環境にするべく、自分自身で働きかけもしながら仕事に取り組むよう、心がけています。
また、最近はテレワークを導入している事業所も増えてきました。業務中、子供の対応をどのようにするか工夫は必須です。新型コロナの現在では対応が難しいかもしれませんが、シルバー人材で子供の見守り・遊びなどを見ていただける方もいらっしゃいます。少し両立がしやすくなったかもしれません。
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