発達障害とは①自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群)とは

専門支援

何もなかったとしても子育てはハードです。しかも、お子さんが発達障害の場合、<人の振り見て我が振り直せ>が通用せず、手取り足取り教えることが必然的に増えます。

何が困っているのか、どうすれば伝えられるか、どうすれば困難を取り除き、生きやすい生活を送ることができるのか、私も常に考え、共に試行錯誤しながら子供と接してきました。

そんな我が子も今は高校生。普通に大学受験を考えるようになって頼もしくなってきました。本人の努力なしではできなかったと思います。それでも、その子の特質、不得意なこと、得意なことを知ることは、本人にも親にもとても有効だったと思いますので、少しずつまとめていきます。

発達障害とは発達の仕方に生まれつき凸凹がある障害

まず、発達障害とは発達の仕方に生まれつき凸凹がある障害です。そして、周囲の人たちがその子の凸凹の特徴をできるだけ早い時期から理解し、サポートすることで「障害」ではなく「個性」と表現されるほどには症状が緩和される可能性がある点がポイントです。

発達障害にも様々なタイプがある

発達障害と一言で言っても、実に様々なタイプがあります。

自閉スペクトラム症(ASD・アスペルガー症候群)その他の広汎性発達障害
・注意欠陥多動性障害(AD/HD)
・学習障害(LD)
・自閉症

上記のタイプが独立して存在しているわけではなく、重なり合いながら様々な症状があるのです。そこで、まずアスペルガー症候群についてまとめてみます。

こだわりが強く対人関係の苦手なアスペルガー症候群

*現在正式には自閉スペクトラム症(ASD)と呼ばれています。しかし、アスペルガー症候群の名前が浸透しているので、ここではわかりやすく「アスペルガー症候群」と表現します。

アスペルガー症候群の主な特徴として
基本的に言葉などの発達に遅れはない
コミュニケーションの障害
対人関係・社会性の障害
パターン化した行動、興味・関心の偏り
不器用(言語発達に比べて
           引用元:厚生労働省 政策レポート(発達障害の理解のために)(*)

息子の場合、担当医からは「典型的なアスペルガー症候群」と言われたことがあります。
とにかくこだわりが強いのです。
同じビデオを繰り返し繰り返しひたすら見続ける。出かける前には必ず玄関にフィギュアを並べる(*)人混みや話し声が苦手で、教室や電車のホームなど、騒がしい中に入るのに労力が必要でした。
豆腐やご飯、うどん、ヨーグルトなど、白いものしか食べられませんでした。全身全ての着替え、手洗いは注意しなければならないほど頻繁でした。
また、とても疲れやすく、幼稚園のお迎えの最中で眠ってしまい、夜中まで起きれないのです。そして、深夜帯が活動時間となってしまい、明け方眠るという生活リズムになりがちでした。
人の言葉を真に受けやすく、かわすこともできません。「〇〇買ってきたら遊んでやる」と言われ、実際に買って公園で暗くなるまで待っていたこともあります。また、訳が分からず相手を怒らせてしまうことも多々あったようです。
小学生になり、科学実験をするようになると危険がいっぱいでした。手元が狂うのか、試験管や火のついたアルコールランプを倒してしまったりして、すぐに見学となってしまい、その度に自分を責めていました。

早期サポートで鬱や不登校など二次障害をできるだけ防ぐ

発達障害に気づいたら、早期の療育やサポートが不可欠です。その理由の一つが二次障害の防止です。

サポートを早期に適切に行うことで生きやすい環境を作ることができます。

アスペルガー症候群は発達に遅れがないため、自分の到達点が凸のラインまであるように感じているのに、実際は凹なラインまでしかできないことがあるため、自信喪失になりがちです。

ですので周囲の人たちは、その子の凸凹な特性をできるだけ理解し、サポートすることで、本人のストレスをできるだけ緩和します。そして、自信喪失からくる頭痛や腹痛などの身体症状や、鬱や不登校、暴言・暴力、自傷行為などといった、二次障害を最小限にとどめる必要があるのです。

得意な面、好きなことを伸ばすことで自信につなげる

そして、不得意なところを指摘しがちですが、得意な面、好きなことができるようになる手助けを行うことで、自信が持てるように努めたいところです。

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